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エヴェンキ
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'''エヴェンキ'''([[ロシア語]]:Эвенки)は、[[ツングース系民族]]の一つで、主に[[ロシア]]国内の[[クラスノヤルスク地方]]にある旧[[エヴェンキ自治管区]]地域に居住する。また、ロシア国内では[[サハ共和国]]など、[[中華人民共和国|中国]]国内でも興安嶺山脈周辺の[[内モンゴル自治区]][[エヴェンキ族自治旗]]・[[黒竜江省]]などに居住している。'''エベンキ'''とも表記される。なお、サハ語では、エヴェンキ人をエヴェン人と区別せず「トングース(Toŋus)」と呼び、これがツングースという言葉の由来になったと言われている。 == 概説 == [[File:Reindeer pulling sleigh, Russia.jpg|thumb|280px|right|トナカイの引く橇(そり)に乗る現代のエヴェンキ族]] [[ファイル:Evenkshome.jpg|thumb|240px|right|エヴェンキの住居。[[ウラン・ウデ]]の民族博物館の展示。]] 同系統の[[オロチョン族]]と[[テュルク系民族|テュルク系]]の[[ヤクート人|ヤクート族]]と[[ウラル系民族|ウラル系]]の[[サモエード人]]([[ユラツ人]])と複雑に[[混血]]を繰り返して生活を営んでいた。 「エヴェンキ」とは「森に住む人」の意で、寒冷な森林の狩猟民であった。エヴェンキの民族を代表する生業は[[狩猟]]と[[トナカイ]]の[[遊牧]]で、狩猟では[[皮革]]採取や[[食肉|肉]]・[[内臓]]の食用のために[[シカ|鹿]]類、[[テン]]などが捕獲の対象である。狩猟の際の移動にはトナカイに騎乗し、トナカイで荷物も運搬する。[[交配]]のための種雄を除き、[[雄]]のトナカイには[[去勢]]を行う。トナカイはそのほか、[[乳]]飲用に利用するほか、その肉・[[内臓]]・[[血液|血]]を食用・飲用とし、中国では[[漢方薬]]として袋角採取も行う。基本的にトナカイの[[飼育]]・管理は[[女性]]の仕事であり、[[男性]]が狩猟に専念しやすくなっている。 古来からあるエヴェンキの伝統的な[[住居]]はオロチョン族とヤクート族と同様に、比較的細い[[シラカバ|白樺]]などの幹を何本も組んで、その外部を、[[冬]]はトナカイなどの毛皮、[[夏]]には[[樹皮]]で覆った、[[円錐]]形の[[テント|天幕]]式住居である。現在では定住化のため、ベースとなる住居は近隣の[[ロシア人]]や[[漢族]]と同様のものだが、狩猟や、[[地衣類]]の豊富な場所へのトナカイの移動で、ベースの住居を離れねばならない場合、伝統的な天幕式住居またはその他のテントを設置して[[野営]]する。 エヴェンキ神話における[[創造神]]は[[ジャブダル]]であり、大蛇の姿をした神である。 == ロシアとの関係 == 伝統[[宗教]]は[[シャーマニズム]]だが、[[帝政ロシア]]時代の[[ロシア正教会]]の[[宣教師]]による布教など、ロシア人の影響から、シャーマニズムと併せて[[正教会|正教]]を信仰する者もいる。また、ロシアのみならず中国のエヴェンキも、かつてはロシア人と[[交易]]を行い、[[毛皮]]と引き換えに生活用品や[[銃]]、[[弾丸|散弾]]、[[小麦粉]]を入手した。 ロシア人との交流のため、ロシア国内・中国国内のエヴェンキともに[[食生活]]にもロシアの影響があり、小麦粉より[[パン]]を焼いて食べ、[[紅茶]]を飲用し、紅茶にトナカイの乳も加える。また、中国国内のエヴェンキ女性にもロシア風の[[スカーフ]]を被る人がいるなど、[[衣類|着衣]]もロシアの影響が大きい。 現在は、[[生活様式]]がほぼロシア化して、一部がロシア人との混血が進んでいる。 == 中国との関係 == [[ファイル:海蘭察.jpg|thumb|right|200px|ハイランチャ]] エヴェンキは清帝国によって[[ソロン八旗]]に取り入れられ、[[乾隆帝]]の[[十全武功]]での活動が確認できる。 エヴェンキ出身の武将としては{{仮リンク|ハイランチャ|zh|海蘭察}}が有名で、[[清・ジュンガル戦争]]、[[清・ネパール戦争]]などで活躍した。彼は清の正規軍が敵の[[不正規戦争|不正規戦]]に対処しきれない現実のなか、エヴェンキ族で構成された部隊を率いて、部隊を[[指揮 (軍事)|指揮]]した。 == 朝鮮民族との関係 == 「エヴェンキと[[朝鮮民族]]とは言葉・文化が酷似している」という説を唱える者もごく少数存在するが、学説としての支持は皆無である。例えば、言語においては[[韓国語]]は[[韓国語族]]に属する一方、エヴェンキ語はツングース語族に属し、両者は同語族の言語ではない。また、生活様式に関しても、エヴェンキが狩猟採集と遊牧を生業とするのに対し、朝鮮民族は農耕民であり、定住している。 にもかかわらず、[[2005年]]に[[大韓民国|韓国]]のイ・ホンギュ([[ソウル大学校|ソウル大学医学部]])は「韓 - ロシア ユーラシア文化フォーラム」において、エヴェンキと[[朝鮮民族|韓国人]]の人種的類似性と関連して「韓国人は北方モンゴロイドのエヴェンキと南方原住民の血が混ざって形成された民族」という見解を唱えた。イ・ホンギュ([[ソウル大学校|ソウル大学医学部]])は、「何年か前に[[デオキシリボ核酸|DNA]]検査のためにエヴェンキの[[頭髪]]をソウル大学に渡したことがあるが、まだ研究結果は聞けなかった」と述べ、さらに、「[[朝鮮語]]の起源が[[ツングース語族|ツングース語]]だという学説を後押しできる実体的証拠が発見された、さらなる研究が必要だ」と説明した。 == 中国の自治地方 == === 自治旗 === * [[エヴェンキ族自治旗]] === 民族郷 === * [[ジャラントン市]] ** 薩馬街エヴェンキ民族郷 * [[根河市]] ** 敖魯古雅エヴェンキ民族郷 * [[アロン旗]] ** 得力其爾エヴェンキ民族郷 ** 査巴奇エヴェンキ民族郷 ** 音河ダウール・エヴェンキ民族郷 * [[モリンダワ・ダウール族自治旗]] ** 巴彦エヴェンキ民族郷 ** 杜拉爾エヴェンキ民族郷 * [[訥河市]] ** 興旺エヴェンキ族郷 === 民族ソム === * [[陳バルグ旗]] ** エヴェンキ民族ソム == 居住域 == エヴェンキ族の居住域は、ロシア連邦、モンゴル、中華人民共和国にまたがっている。 == 遺伝子 == エベンキの[[Y染色体ハプログループ]]は、ある研究では[[ハプログループC2 (Y染色体)|C2]]が67.7%、[[ハプログループN (Y染色体)|N]]が19.8%である。別の研究では、[[ハプログループN (Y染色体)|N]]が59.6%、[[ハプログループC2 (Y染色体)|C2]]が31.6%である。 == 著名人 == * [[ハイランチャ]](海蘭察)(? - 1793年) - [[清朝]]の[[軍人]]・[[政治家]]。[[乾隆帝]]の参賛大臣を務めた。 * [[ヤコフ・サンニコフ]](1749年-1825年) - [[ロシア帝国]]の探検家。[[ファデエフスキイ島]]などを発見。 * マリア・ソー(玛丽亚·索) == 関連項目 == * [[ロシアの少数民族]] * [[中国の少数民族]] * [[エヴェン]] * [[ヤクート人|サハ]] * [[ユカギール人|ユカギール]] {{デフォルトソート:えうえんき}} [[Category:ツングース系民族]] [[Category:ロシアの民族]] [[Category:中国の民族]] [[Category:北方・シベリア・極東地方少数先住民族]]
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